台湾で人気のSNSはどれ?2024年最新の人気ランキングとSNSマーケティング手法

台湾ではスマホの普及率が非常に高く、多くの人々が日常的にSNSを活用しています。

そのため、SNSが生活やビジネスに与える影響も大きくなっています。

本記事では、台湾で特に人気のあるSNSをランキング形式で紹介し、各プラットフォームの特徴や利用シーンを詳しく解説します。

効果的なSNSマーケティングの手法も紹介するので、台湾市場でのマーケティングやインバウンド集客を考えている方はぜひ参考にしてください。

台湾は言わずと知れたスマホ大国

参考:Digital 2024: Taiwan — DataReportal – Global Digital Insights

16〜64歳を対象に実施された調査によると、台湾人のスマホ所有率は94.9%にまで達しています( 2024年1月時点)。

台湾では2024年初めの時点で、3,085万件ものスマホ接続があり、これは総人口の128.9%に相当します。多くの人々が個人用と仕事用に複数の携帯を持っているため、非常に高い数値が出ています。

台湾のスマホ接続数は、2023年から2024年にかけて54万4千件も増加しており、ますますスマホが生活の中心になっています。SNSマーケティングは今後も非常に効果的な手法となるでしょう。

ニュースやバラエティといったテレビ番組がYouTubeチャンネルを運営していることから、スマホと連動した施策が活発であることも背景として挙げられます。

台湾のSNS事情に関しては、下記の動画でも詳しく解説しています。聞き流しでサクッと学びたい方にもおすすめです。

台湾で人気のSNSランキングTOP5

台湾のデジタル市場では、様々なSNSが利用されています。

これから紹介するSNSは、ビジネスや日常生活に欠かせない存在となっており、台湾のユーザーに愛用されています。

各SNSの特徴や魅力、主な利用シーンをチェックしてみましょう。

1位:LINE(ライン)

LINEは台湾でも非常に人気のあるメッセージアプリです。

現在ではニュース・ゲーム・ショッピング・モバイル決済など、多岐にわたるサービスを提供しています。

可愛いステッカーや地域に特化した機能が豊富で、台湾のデジタル文化に欠かせない存在となっています。

ビジネスシーンにおいては、LINE公式アカウントやチャットボットの活用、カスタマーサービスの提供、商品のプロモーションが行われています。

2位:Facebook(フェイスブック)

Facebookは、台湾のSNSにおいて根強い人気を誇るSNSです。

あらゆる年齢層のユーザーが、コンテンツを共有したり、コミュニティに参加したりしています。

近年では、ライブストリーミングやオンラインショッピングなどの新機能が追加され、企業やインフルエンサーに対しても人気があります。

ビジネス向けのマーケティングやブランド構築の手段としての注目度が高くなっています。

3位:YouTube(ユーチューブ)

YouTubeは、動画配信のプラットフォームとして台湾で最も人気があります。

台湾のクリエイター・インフルエンサーは、旅行、ゲーム、テクノロジーといったジャンルで成功を収めており、広告やスポンサーシップを通じて収益を得ています。

YouTubeのライブストリーミング機能により、リアルタイムの視聴者との交流も可能。SNSを通じたコミュニティ形成の役割も果たしています。

4位:Instagram(インスタグラム)

Instagramは台湾の若者に大変人気があり、特にミレニアル世代やZ世代に支持されています。

台湾の美しい風景や食文化が写真・動画の投稿で豊かに表現されており、文化的な魅力を伝える効果が非常に高いです。

ストーリーズ・リール・インスタライブなどの機能を活用することで、フォロワーとの交流を簡単に行えるのも魅力です。

5位:WeChat(ウィーチャット)

WeChatは、中国本土とつながりのある台湾のユーザーにとって重要なコミュニケーションツールです。

多くの台湾人や企業が、中国の取引先との連絡やビジネスにWeChatを利用しています。

WeChatのミニプログラムを使うと、食事の配達や銀行サービスに簡単にアクセスできるため、多くの人々の日常生活に欠かせないアプリとなっています。

2024年最新の台湾SNSのトレンドと特徴

2024年の台湾では、新しいSNSトレンドが続々と登場し、ユーザーの利用傾向に変化が見られます。

特に若者や特定の関心を持つグループで急速に人気を集めているプラットフォームが注目されています。

台湾ならではの特徴やトレンドを押さえて、効果的なマーケティング戦略を立てましょう。

台湾はテレビよりもYouTube

台湾ではテレビの影響力が低下し、YouTubeをはじめとする動画配信サービスの利用が急増しています。

特に、Netflix、Amazon Prime Video、Disney+などのOTT(Over-The-Top)サービスの普及により、視聴者の選択肢が大幅に拡大しました。

この傾向の中でも、YouTubeは特に強い影響力を持っています。

2024年初頭の調査によると、YouTubeの広告リーチは台湾の総人口の80.2%に相当し、インターネットユーザーの88.5%に達しました。

また、YouTube広告のリーチは男性が49.4%、女性が50.6%で、性別による大きな差はありません。

この状況は、従来のテレビ広告からデジタル広告へのシフトを加速させています。

特に若年層を中心に、テレビよりもスマートフォンやタブレットでの動画視聴が一般的になっており、企業のマーケティング戦略にも大きな影響を与えています。

SNSマーケティング戦略を立てる際は、YouTubeを中心とした動画コンテンツの重要性を認識し、効果的な活用方法を検討することが不可欠です。

同時に他のOTTプラットフォームの動向にも注目し、多角的なアプローチを考えることが成功への鍵となるでしょう。

台湾ではスレッズが人気!

スレッズは、台湾の若者や政治に関心がある人々の間で非常に人気が高まっています。

スレッズはメタ社が提供するテキストベースのプラットフォームであり、特に2024年の台湾大統領選挙を機に多くのユーザーが増えました。

上記のデータは2024年4月時点のもので、台湾からのトラフィックは、4月の7%と比べて12.55%まで上昇しています。(※2024年8月時点)

台湾ではツイッターの利用率が低く、スレッズは代わりのSNSとして人気を博しているのです。

台湾の大統領もスレッズを活用している

選挙期間中は多くの政治的な議論がスレッズ上で行われ、政治家や市民が日々の思いや意見を発信しています。

台湾の前大統領、現大統領はともにスレッズのアカウントを持っており、日々政治的な発信や意見交換を行なっています。

台湾前大統領:蔡英文さん(43万フォロワー)

蔡英文 (@tsai_ingwen) on Threads

家有五狗兩貓,宵夜喜歡#吃泡麵,以前是蔡&#x655…

台湾現大統領:頼清徳さん(24万フォロワー)

賴清德 (@william_chingte) on Threads

我是賴清德,天秤座B型,你可以直接叫我賴&#x685…

台湾のスレッズでは企業アカウントも人気

日本でも一部企業のX(旧Twitter)アカウントによるユニークな投稿が拡散され、流行するケースが多くなっています。

台湾ではスレッズで同じような現象が起きており、人気の企業アカウントの担当者、いわゆる「中の人」の投稿が注目されています。

日本との違いは、一般ユーザーとの交流がより盛んに行われていること。

台湾のSNS担当者(※特にFacebookとスレッズ)は「小編」と呼ばれており、ユーザーや他企業アカウントとの積極的な交流を行なっています。

たとえば「Family Mart」の小編は、一般ユーザーの投稿・コメントに返信したり、バズっている投稿やニュースに反応するなど、親和性の高い身近なアカウントとして人気を博しています。

台湾はX(旧Twitter)の使用率が低い?

台湾ではX(旧Twitter)の使用率が低く、30%前後にとどまっています。

サービスの展開時に中国語に対応していなかったため流行が遅れたのが一因とされています。

近年では日本のアニメやゲームに興味のあるユーザーによって、使用率は徐々に増えていくと考えられます。今後はTwitterの活用も十分視野に入るでしょう。

台湾ならではのコミュニティも注目すべき

台湾には、独自のオンラインコミュニティがいくつか存在します。

「PTT」は台湾最大のオンライン掲示板で、テクノロジー・エンターテインメント、ニュース、ライフスタイルなど幅広い話題をカバーしています。

テキストベースのシンプルなUIで、多様なユーザーが活発に議論を行っています。

2011年に開設されたDcardは、特に大学生や若年層に人気のSNSです。若者の関心事を中心にしたコンテンツが多く、視覚的にも魅力的なインターフェースが特徴です。

2024年1月時点で、Dcardは1,000万人以上の会員数を擁する大規模なフォーラムへと発展しており、台湾のオンラインコミュニティにおいて重要な位置を占めています。

台湾でSNSマーケティングを成功させるポイント

台湾でSNSマーケティングを成功させるには、ターゲットとなるユーザー層や市場の特性を理解し、最適なプラットフォームを選ぶことが重要です。

また、現地の文化やトレンドに合ったコンテンツを提供し、信頼性を高めることがポイントとなります。

参入する台湾市場とターゲットを理解する

台湾市場に参入するためには、台湾ネットユーザーの特徴を理解することが重要です。

台湾ではSNSの利用率が非常に高く、ブログが信頼される情報源となっています。

口コミサイトよりもブログを重視し、ブロガーの影響力が大きいのが特徴です。

的確な分析を行うためには、現地のディレクターといったプロへ依頼することが成功への近道です。

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自社サービスと相性の良いSNSで公式アカウントを運用

台湾でSNSマーケティングを成功させるためには、自社に合った適切なプラットフォームを選びましょう。

以下は具体的な事例です。

台湾で流行しているSNS

  • YouTube:台湾ではYouTubeが非常に人気です。例えば、台湾の化粧品ブランドは製品レビューやメイクのチュートリアルを通して、視覚的なコンテンツで製品の使い方を示しています。
  • TikTok:ショート動画での情報発信が得意なTikTokも有効です。最初の数秒でインパクトを与えられる内容を作り込むことで、ユーザーの興味を惹きつけることができます。企業の公式アカウントの宣伝感が薄れやすくなる点も魅力です。
  • Threads:テキスト中心のSNSであるThreadsは、他のSNSと組み合わせて使用することで効果が高まります。X(旧Twitter)のようにテキスト+写真・動画を組み合わせたコンテンツで反響を集めるのはもちろん、他のSNSで利用した投稿を要約してシェアする戦略も流行しています。
  • Facebook:Facebookはビジネス情報の発信に適しています。例えば、台湾の教育機関や公的機関が利用しており、実名制を活かして信頼性の高い情報を提供できます​。
  • Instagram:写真や動画の共有に適したInstagramも台湾のSNS運用には効果的です。現在はリール動画が流行しており、ショート動画と同じ感覚で訴求力の強いコンテンツを発信できます。

複数のSNSを組み合わせることで、より効果的な運用が可能となります。余力があれば複数のアカウント運用も検討してみましょう。

台湾のブログ文化を理解したコンテンツ連携

台湾ではブログ文化が盛んであり、多くの人がブログを情報源として活用しています。

SNSの即時性とブログの詳細な情報説明という特性を組み合わせることで、より効果的なマーケティングが可能となります。

人気ブロガーとのタイアップや、ブログ記事のSNSでの拡散、SNSアカウントによるブログ紹介などが有効です。

台湾人インフルエンサーに宣伝を依頼する

インフルエンサーマーケティングは、台湾のユーザーを惹きつけるプロモーション手法です。

台湾では元々ブロガーの影響力が強いという特徴があり、フォロワー数が多いトップブロガーを起用することで大きな効果が期待できました。

現在はSNSの流行によってブロガーの定義は曖昧になっており、SNS運用や写真・動画投稿などを併用して行うインフルエンサーのような立ち回りが多くなっています。

商材に合わせて、春節などの台湾の主要なイベント時期を意識してプロモーションを行うと、より高い訴求効果が得られます。

翻訳やコンテンツ制作は専門家に依頼する

台湾でのSNSマーケティングでは、台湾の言語や文化に詳しい専門家に依頼して、翻訳やコンテンツ制作を行うことが大切です。

単純な直訳ではなく、台湾の文化や現地のトレンドに合った翻訳が求められます。

また、台湾の流行や好みに合わせたコンテンツを作ることで、現地のユーザーとつながりやすくなります。

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SEO戦略と合わせて相乗効果を生む

SEO戦略とSNSを組み合わせることで、より効果的なマーケティングが実現します。

まずSEOによって検索エンジンでの露出を高め、Webサイトに訪れる人の数を増やします。

同時にSNSを活用してブランドの認知度を向上させながら、Webサイトへの訪問者をさらに増やす戦略です。

具体的には、SEOで作成したコンテンツをSNSでシェアし、SNSのフォロワーをWebサイトに誘導する方法などが挙げられます。

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台湾の人気SNSを理解して集客に活かそう

台湾で人気のSNSとマーケティング手法について理解することで、台湾市場での集客効果を高めることができます。

各SNSの特徴やユーザーの利用傾向を把握し、適切な戦略を立てることが成功の鍵です。

台湾のデジタル文化に合わせたマーケティング手法を活用し、ブランドの認知度を向上させましょう。

本記事で紹介したポイントを参考に、効果的なSNSマーケティングの実践にお役立てください。

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執筆者

八十島 匠(やそじま たくみ)

フリーランスライターとして5年ほど活動したのち、独学でWebマーケティングを学び、大手観光メディアを運営する会社のディレクターに抜擢。旅行・観光系ジャンルを中心に、美容・インテリア・グルメ・ファッション・人材・テクノロジーなど、さまざまなメディアの立ち上げに従事。SNS運用や縦型動画をはじめとした最新マーケティング・海外SEO戦略にも幅広い知見を持つ。

監修者

李美玲(リ・メイリン) 

台湾でWeb制作会社やデジタル広告代理店を渡り歩き、Webキャンペーンの企画、ディレクション、コピーライティング、広報など多岐にわたる経験を積んだのち、2017年に来日。ネイティブ視点に基づいたマーケティング企画の立案やコンテンツ制作を得意とし、中小企業のサイト構築・集客から大手企業のインバウンドメディア立ち上げプロジェクトにも参画。台湾・香港の最新マーケティングにも精通しており、多岐にわたるニーズにお応えします。