【2024年最新】台湾マーケティングを成功させるコツとは?台湾へのビジネス展開に必要な戦略とポイントを一挙解説
ホームページを多言語化する方法は?制作の手順やメリットを解説
日本だけでなく海外への事業展開も検討している方は、ホームページの多言語化を進めるのも選択肢のひとつです。
複数の国や地域で閲覧できるホームページを作成することで、自社の商品・サービスを効率的に届け、さらなる認知や売り上げを拡大できます。
この記事では、ホームページを多言語化する方法と、その制作手順、メリットをご紹介していきます。
ローカライズのコツやサイト制作の落とし穴など、多言語化において重要なポイントを押さえていきましょう。
- 1. ホームページの多言語化とは
- 2. ホームページを多言語化する4つのメリット
- 2.1. 事業をグローバルに展開できる
- 2.2. インバウンドの集客が見込める
- 2.3. 国内外の信頼性やブランド力が高まる
- 2.4. 新しいニーズや事業のアイデアを得られる
- 3. ホームページを多言語化するデメリットや注意点
- 4. ホームページを多言語化する方法
- 4.1. 1.多言語化ツールやプラグインを使用する
- 4.1.1. 多言語化ツールや翻訳サービスの種類
- 4.2. 2.多言語Webサイトをゼロから作る
- 4.3. 多言語化の方法はどちらを選ぶべき?
- 5. 質の高い多言語Webサイトを制作するポイント
- 5.1. 多言語化の目的とターゲットを決める
- 5.2. 機械翻訳ではなくネイティブが翻訳する
- 5.3. ターゲットとなる国や地域の規制に注意する
- 5.4. サイトのデザインは国・地域・言語別で設定する
- 5.5. 海外SEO対策や集客も意識して設計する
- 5.6. 重複コンテンツの判定に注意する
- 5.7. 言語の切り替えメニューを実装する
- 6. ホームページの多言語化で海外集客を加速しよう
ホームページの多言語化とは
ホームページの多言語化とは、日本語のページをもとに他の言語に対応したホームページを作成することを指します。
具体的には、日本の企業が運営する日本語のWebサイトを、英語・韓国語・フランス語などの言語に翻訳し、それぞれの言語ごとにWebサイトを用意することを指します。
Webサイトの多言語化は、それぞれの言語ごとにHTMLファイルが必要です。
これは、単に文字を翻訳するだけではなく、各言語ごとにページを作成し直す必要があることを意味します。
この作業は手間と費用がかかりますが、グローバルな市場に進出するために避けては通れないステップです。
質の高い多言語サイトを作成することで、海外のユーザーに対してサービスや商品の魅力を伝えられるようになります。ホームページの多言語化に関して詳しく知りたい方は、下記の動画もぜひご覧ください!
ホームページを多言語化する4つのメリット
難易度の高いホームページの多言語化ですが、実装することでどのような恩恵を得られるのでしょうか。代表的な4つのメリットを紹介します。
事業をグローバルに展開できる
多言語化されたWebサイトを持つことで、事業をグローバルに展開できるようになります。
見込み顧客の数が増え、集客に成功すればリーチ数は桁違いに増加する可能性があります。
例えば、インターネットユーザーのうち、日本語ユーザーの割合はわずか3%に過ぎません。
つまり、日本語だけのサイトでは世界のインターネットユーザーの97%にアプローチできていないのです。
多言語対応を行うことで、潜在顧客の幅が広がり、ビジネスチャンスが増大します。
インバウンドの集客が見込める
多言語化されたWebサイトは、インバウンドの集客にも大きな効果を発揮します。
特に観光業や小売業など、訪日外国人をターゲットとするビジネスにおいては、多言語対応が必須になります。
英語・中国語・韓国語など、ターゲットとなる国や地域に合わせたサイトを用意することで、訪日外国人が事前に情報を得やすくなります。
実店舗やサービスがあれば、実際の来訪・利用につながるだけでなく、売上の増加やブランド認知度の向上も期待できます。
国内外の信頼性やブランド力が高まる
多言語対応を行うことで、企業の信頼性やブランド力が国内外で高まります。
日本市場においてもグローバル企業であることをアピールできるため、顧客からの信頼を得られる点は大きなメリットです。
海外市場においては現地の言語で情報を提供することで、現地のユーザーに親しみやすいブランドとして認識されやすくなります。
これにより、国内外の市場で競争力を持てるようになります。
新しいニーズや事業のアイデアを得られる
新しいニーズや事業のアイデアを得るチャンスがあるのもメリットの一つです。
異なる言語や文化に対応するために、ユーザーの行動や反応を分析することで、新たなマーケットの発見や製品・サービスの改善点が見えてくることがあります。
これらが将来的にビジネスの成長や革新につながるかもしれません。
ホームページを多言語化するデメリットや注意点
ホームページの多言語化にはメリットが多い一方で、いくつかのデメリットや注意点も存在します。
翻訳作業や各言語に対応したHTMLファイルの作成には、時間とコストがかかります。
また、文化や言語の違いを考慮しないと、誤解や不適切な表現が生じる可能性があります。
多言語対応のサイトを運営すると、SEO対策やメンテナンスの工数も増えるでしょう。これらの点に注意し、慎重に計画を立てることが重要です。
ホームページを多言語化する方法
ここからは、ホームページを多言語化する具体的な方法について見ていきましょう。主に2つの方法があるので、両方の特徴をまとめています。
1.多言語化ツールやプラグインを使用する
比較的手軽に多言語対応を実現できるのは、多言語化ツールやプラグインを使用する方法です。
WordPressをはじめとした「CMS(コンテンツ管理システム)」を利用している場合、各種プラグインを導入することで、多言語対応が可能になります。
多言語化ツールや翻訳サービスの種類
多言語化ツールや翻訳サービスには、以下のような種類があります。
プラグインの種類
- 自動翻訳サービス:Google TranslateやDeepLなどの自動翻訳サービスを利用して、手軽に多言語化を実現します。ただし、自動翻訳は正確性に欠けることがあるため注意が必要です。
- 多言語対応プラグイン:WPMLやPolylangなど、WordPressに対応した多言語プラグインを利用する方法。手動で翻訳を行いながら、多言語対応のWebサイトを作成できます。
- 翻訳サービス:プロの翻訳者に依頼することで、高品質な翻訳を実現します。特に専門的な内容や重要なページの翻訳には、プロの翻訳者を利用することがおすすめです。
コストや時間の制約が気になる企業の多くは、実際に多言語化ツールやプラグインを上手く活用しています。
これらのツールは確かに便利ですが、注意点も十分に理解したうえで導入を検討することが重要です。
主に多言語化ツールに頼った翻訳を行う場合、下記のようなメリット・デメリットがあることを覚えておきましょう。
メリット
- 比較的簡単に導入できる
- コストを低く抑えられる
- 多数の言語に同時対応可能
- 更新作業が自動化される
- 専門知識がなくても利用可能
デメリット
- 品質が機械翻訳レベルになる
- カスタマイズ性が限られる
- SEO最適化が不十分になりやすい
- 文化的な配慮が不足する
- サイトの読み込み速度が遅くなる
2.多言語Webサイトをゼロから作る
元言語(日本語)のWebサイトとは別に、多言語Webサイトをゼロから作る方法もあります。
この方法は、既存のWebサイトをベースにしつつ、新たに各言語ごとのサイトを開発・運用する形式です。
この方法のメリットは、各言語ごとに最適なデザインや構成を採用できるため、UX(ユーザー体験)が向上する点です。
また、SEO対策も個別に行えるため、検索エンジンからの評価も高くなりやすいのもポイントです。
ただし、開発や運用にかかるコストと手間が大きいため、予算やリソースに余裕がある場合に適しています。
メリット
- カスタマイズの自由度が高い
- 各言語・地域に最適化できる
- 海外SEO対策を細かく調整できる
- パフォーマンスを最適化しやすい
- ブランドの一貫性を保ちやすい
デメリット
- 開発コストと時間が大幅に増加する
- 専門的な技術スキルが必要
- 継続的なメンテナンスを要する
- 新しい言語の追加が難しい
- 複数サイトのデザイン統一が難しい
多言語化の方法はどちらを選ぶべき?
多言語化の方法を選ぶ際には、予算・リソース・目標とする品質に応じて適切な手段を選ぶことが重要です。
プラグインやツールを導入する方法は、手軽でコストも抑えられますが、自動翻訳の精度やデザインの自由度には限界があります。
一方、Web制作会社に依頼してゼロから多言語Webサイトを作る方法は、費用がかかりますが、質が高く使いやすいサイトを構築できます。
費用の安さを重視する場合は、多言語化ツールやプラグインを利用する方法も考えられますが、最終的に質の高いサイトを目指すなら、最初から多言語サイトの構築に知見があるプロの制作会社に依頼することが望ましいです。
ネイティブスピーカーによる翻訳や国別のデザインを行える制作会社を選ぶことで、より信頼性の高いサイトを作成できます。
質の高い多言語Webサイトを制作するポイント
次に、多言語Webサイトをよりクオリティの高いものに仕上げていく場合に必要なポイントを見ていきましょう。
多言語化の目的とターゲットを決める
多言語化を行う前に、目的とターゲットを明確にすることが重要です。
単に「海外展開したい」という漠然とした目標ではなく、具体的なターゲット市場やユーザー層を設定し、それに応じたサイト構成やコンテンツを計画する必要があります。
たとえば、日本にある高級旅館グループが、海外富裕層の集客を目指す場合の戦略を例に考えてみましょう。
海外富裕層の集客を成功させるには?
- 目的:海外富裕層の直接予約増加と日本の伝統的おもてなし文化の発信
- 市場:英語圏、台湾、香港、ヨーロッパ(特にフランス、ドイツ)
- ターゲット:40〜60代富裕層、文化体験や高級旅行に関心の高い層
上記のように目的・市場・ターゲットを決めた場合、英語、台湾繁体字、香港繁体字、フランス語、ドイツ語などでそれぞれホームページを作成する必要があります。
Webサイトのコンテンツは、各地域の文化的背景や旅行傾向に合わせて、日本の四季の魅力や伝統的な文化体験、高級食材を使った懐石料理、温泉の効能などを詳細に紹介します。
また、プライバシーを重視した専用露天風呂付き客室や、専属の館内コンシェルジュサービスなど、富裕層向けの特別なおもてなしを強調するのも良いでしょう。
多言語ホームページの具体的な集客施策としては、以下のようなものがあります。
多言語ホームページの代表的な施策
- 地域特有の休暇シーズンに合わせたプロモーションの実施
例:中秋節(台湾・香港)、感謝祭(アメリカ)、クリスマス休暇(ヨーロッパ)など - 現地の有名人や影響力のある旅行ブロガーによる体験談の掲載
各国・地域で信頼されている人物が発信する情報は価値が高い - ターゲット層に直接訴求する戦略の立案
富裕層向けの特別なおもてなしプランや、文化体験を重視したツアー、独自アクティビティーなどの提案 - 各国の主要な決済方法に対応した予約システムの導入
クレジットカード、PayPal、Alipay、WeChat Pay など、地域ごとに適した決済手段を用意 - 使いやすさを重視したホームページ設計
ユーザーフレンドリーなインターフェース設計と、各言語でのサポート体制の整備
このように、多言語化の目的とターゲットを具体的に設定することで、効果的な多言語サイトの構築につながります。
機械翻訳ではなくネイティブが翻訳する
多言語Webサイトの品質を高めるためには、機械翻訳ではなくネイティブによる翻訳を行うことが重要です。
機械翻訳は手軽ですが、ニュアンスや文化的な背景を正確に伝えることが難しい場合があります。
プロの翻訳者やネイティブスタッフが執筆することで、自然で理解しやすい文章になります。
ターゲットとなる国や地域の規制に注意する
各国や地域には、それぞれ異なる規制や法律が存在します。
例えば、プライバシーポリシーやデータ保護に関する規制は国によって異なるため、これらの規制に準拠したホームページの制作が求められます。
一例として、代表的な国の規制について見てみましょう。
アメリカ
- ADA(Americans with Disabilities Act)に基づくウェブアクセシビリティ対応
- COPPA(Children's Online Privacy Protection Act)に基づく13歳未満の子供のプライバシー保護
- CAN-SPAM Act に準拠したメールマーケティング規制
欧州連合(EU)
- GDPR(General Data Protection Regulation)に基づく個人情報保護とデータ処理の透明性確保
- クッキー使用に関する明示的な同意取得
- 消費者の権利に関する情報開示(返品政策、苦情処理プロセスなど)
香港
- 個人データ(プライバシー)条例に基づく個人情報の収集・使用・保管に関する規制
- 商品説明条例に基づく商品やサービスの虚偽広告の禁止
- 電子取引条例に基づくオンライン契約の有効性確保
台湾
- 個人情報保護法に基づく個人データの収集・処理・利用に関する規制
- 薬事法に基づく医薬品、化粧品、健康食品の広告規制(事前審査制度あり)
- 消費者保護法に基づく通信販売における契約解除権(クーリングオフ)の明示
オーストラリア
- プライバシー法に基づく個人情報の収集・使用・開示に関する規制
- スパム法に基づく商業電子メッセージの送信規制
これらの規制は一例に過ぎず、実際にはさらに多くの法律や規制が存在します。
また、規制は常に変更される可能性があるため、各国の法律専門家やネイティブと連携し、最新の規制情報を把握することが重要です。
特に台湾の薬事法に基づく広告規制は厳格で、健康食品や化粧品のオンライン販売などに関わるサービス運営者は注意が必要です。事前に当局の承認を得ないと、高額の罰金や事業停止などのペナルティを受ける可能性があります。
サイトのデザインは国・地域・言語別で設定する
多言語Webサイトを制作する際には、単に言語を翻訳するだけでなく、デザインも国や地域、言語に合わせて設定することが重要です。
色使い・レイアウト・フォントなどは、文化的な背景やユーザーの好みに応じて変更する必要があります。
特にテキストが含まれる部分のデザイン(タイトルやロゴなど)は、文字数とフォントによって調整幅が大きく異なります。そのまま翻訳して適当に配置するだけでは見栄えを損なうので注意しましょう。
今回はすでにある日本語のホームページの内容を元に、新しい台湾語のホームページを作成する際の主な変更点を紹介します。
デザインで変更が必要な箇所
- テキスト全般のローカライズ:台湾繁体字への翻訳、一般ユーザーに馴染み深いフォントの使用
- レイアウト調整:日本語より文字数が少なくなる傾向があるため、テキストボックスやボタンのサイズを調整
- 配色の最適化:台湾の文化や好みに合わせた色使いの調整(例:赤色や金色を効果的に使用)
- 画像・イラストの変更:台湾の文化や習慣に合った画像やイラストに置き換える
- ナビゲーションの見直し:台湾ユーザーにとって重要度の高い情報を優先的に配置
- 台湾向けコンテンツの拡充:台湾の祝日(春節)や行事、観光地に関連するコンテンツの追加
簡単な施策だけでもこれだけの種類があるので、すべてを一度に実施するのは困難です。
ターゲット市場の特性や自社の目標に基づいて優先順位をつけて、段階的に実施していくことが重要です。
特に注意すべきは、単に機械翻訳を適用しただけで、デザインや文化的な配慮を行わないケースです。ユーザー体験を著しく損なうだけでなく、企業のブランドイメージにも悪影響を与える可能性があります。
海外SEO対策や集客も意識して設計する
ただ質の高いサイトを作成するだけでは十分ではなく、海外向けのSEO対策や集客施策などのマーケティングを併用することが必要です。
検索エンジンに適したキーワードの選定や、各言語でのSEO対策が含まれます。
また、ユーザーがサイト内をスムーズに回遊できるように、導線設計も考慮することが重要です。
対象国に合わせた細かい施策を積み重ねることで、訪問者が目的の情報にたどり着きやすくなるでしょう。
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重複コンテンツの判定に注意する
多言語対応を行う際に注意すべき点の一つに、重複コンテンツの判定があります。
異なる言語で同じ内容を提供する場合、検索エンジンが重複コンテンツとして判定することがあるため、適切な対策が必要です。
hreflangタグの使用や、言語ごとに異なるURL構造を採用するなどの施策を検討してみましょう。
言語の切り替えメニューを実装する
ユーザーが簡単に言語を切り替えられるように、言語の切り替えメニューを実装することも重要です。
言語切り替えメニューはサイトの目立つ場所に配置し、直感的に操作できるデザインにしましょう。
訪問者が自分の理解できる言語で情報を得やすくなり、結果的にサイトの回遊率が向上しやすくなります。
ホームページの多言語化で海外集客を加速しよう
ホームページの多言語化を行うことで、より多くの見込み客にアプローチすることができます。
サービスの認知拡大や新規ユーザーを獲得できるほか、今やインバウンド集客にも欠かせない施策となっています。
ホームページの多言語化は難易度が高く、機械翻訳では質の高いコンテンツを制作できないため、制作費用が高くても海外集客に知見のあるホームページ制作会社に依頼するのがおすすめです。
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ShiroKu株式会社では、海外SEO対策や多言語コンテンツ制作、インバウンド集客など、海外向けマーケティングサービスを手掛けています。
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執筆者
八十島 匠(やそじま たくみ)
フリーランスライターとして5年ほど活動したのち、独学でWebマーケティングを学び、大手観光メディアを運営する会社のディレクターに抜擢。旅行・観光系ジャンルを中心に、美容・インテリア・グルメ・ファッション・人材・テクノロジーなど、さまざまなメディアの立ち上げに従事。SNS運用や縦型動画をはじめとした最新マーケティング・海外SEO戦略にも幅広い知見を持つ。
監修者
Kai Wasson(カイ・ワッソン)
日英翻訳で10年以上の経験を持つプロフェッショナル。アメリカマーケティングチームの一員として、多言語コンテンツの制作やローカライゼーションを担当。多国籍企業のマーケティング施策を成功に導くため、ターゲット国の属性や習慣、文化的ニュアンスを理解しながら正確で効果的な翻訳を行う。