英語のホームページを制作するには?制作手順や制作会社を選ぶポイントを解説

自社の商品やサービスをグローバル展開する際には、海外市場をターゲットとした英語対応のホームページが必要です。

しかし海外SEOでは、日本語のホームページをただ英語翻訳するだけでは上位表示されにくく、アクセスが少なくなってしまう可能性があります。

たとえホームページにたどり着いても、海外向けに制作されていない内容では、アピールしたい商品やサービスの良さが正しく伝わりません。

海外のユーザーに自社を認知させ、商品やサービスを購入してもらうには、英語ユーザーにとって分かりやすいホームページの作成が必要です。

この記事では、英語のホームページを作るメリットや制作の手順、制作会社を選ぶポイントを詳しく解説します。

英語対応のホームページを制作するメリット

まずは、英語対応のホームページを制作するメリットについて知っておきましょう。

自社のホームページを世界に発信することは、海外のユーザーに認知してもらうための第一歩です。

インバウンド集客に活用できることや、コンテンツSEO・SNSアカウントとの連携ができるなど、さまざまなメリットがあります。

英語圏で自社の認知を拡大できる

英語対応のホームページを持つことで、企業やブランドの認知度を海外に広げやすくなります。

英語は国際共通語で多くの国で使用されているため、英語対応のホームページを持つことは、広範囲なターゲットにアプローチするための有力な手段です。

世界人口73億人のうち、母語と第二言語を含めた英語人口は約15億3,100万人。日本語人口は約1億2,600万人のため、日本語ユーザーの12.1倍以上もの英語ユーザーがいる計算になります。

英語圏での認知度が高まることで、国際的なビジネス展開にも弾みがつき、新しい取引先やパートナーシップの機会も広がるでしょう。

参考:【2024年最新版】世界の言語ランキング(ネット人口含む)

英語対応のホームページを運用することは、日本語ホームページよりも10倍以上のリーチ数を獲得できる可能性があるのです。

例えば、アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダなどの主要な英語圏市場で集客に成功すればブランド力が高まり、新たなビジネスチャンスを増やせる可能性があります。

インバウンド集客に活用できる

英語対応のホームページは、インバウンド集客にも非常に有効です。

観光業やホスピタリティ業界では、特に英語圏からの訪問者をターゲットにしたプロモーションは大きな経済効果があるでしょう。

英語で情報を提供することで訪日観光客を効率的に集客でき、観光地や宿泊施設、飲食店などへの集客力の向上が見込めます。

また、オンラインでのサービス提供や商品の購入も可能になり、グローバルな顧客基盤を構築できます。

これにより、企業の売上や利益が増加し、国際的な競争力を高められます。

コンテンツSEOやSNSと連携できる

英語対応のホームページは、コンテンツSEOやSNSと連携することで、さらなる集客効果が期待できます。

SEOを施した英語コンテンツを充実させることで、検索エンジンで上位表示される可能性が高くなり、ターゲットとなるユーザーの目に留まりやすくなります。

また、SNSを活用して英語圏のユーザーに情報発信することは、企業のブランディングにも効果的です。

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英語のホームページを制作する手順を紹介

ここからは、英語ユーザーをターゲットとした英語対応ホームページの制作手順を紹介します。

目的と目標の明確化

まず初めに、英語対応のホームページを制作する際には、目的と目標を明確にすることが重要です。

制作の軸となる「なぜ英語のホームページが必要なのか」「どのような成果を期待しているのか」といった目的と目標を言語化しましょう。

目標の言語化の例

  • 海外市場への進出を目指している
  • 英語圏の顧客に商品やサービスを提供したい
  • 国際的なブランドイメージを向上させたい

目的によって、必要な機能や設計が異なります。

この段階で明確な目的や目標を設定することで、プロジェクト全体の方向性が定まり、無駄の少ない制作が可能になります。

国・地域・ターゲットユーザーの絞り込み

次にターゲットとなる国・地域やユーザー属性を絞り込みます。

ひと口に英語圏といっても、アメリカ英語とイギリス英語では言葉遣いや表現が異なるため、ターゲット市場に合わせた言語の選択が必要です。

また、対象とする年代や職業、興味・関心などの属性を考慮し、ユーザーにとって使いやすいデザインやコンテンツを提供する必要があります。

例えば、若い世代をターゲットにする場合は、シンプルで直感的なUI・UXを重視すると見やすくなるでしょう。

BtoBを中心としたビジネス層をターゲットにする場合は、信頼性を感じられるデザインに仕上げるなど、コンセプトに応じた工夫が求められます。

市場調査・運用指針の立案

ターゲットを絞り込んだ後は、市場調査を行い、運用指針を立案します。

市場調査では、競合他社のウェブサイトを分析し、成功事例や失敗事例を把握することが重要です。

また、ターゲットユーザーのニーズや行動パターンを理解し、それに基づいたサイト構成やコンテンツ戦略を策定します。

サイトの更新頻度やコンテンツの種類、SEOの方針などを具体的に決定しましょう。

サイト設計とデザイン

海外の市場調査と運用指針が固まったら、次はサイト設計とデザインに移ります。

サイト設計では、情報をわかりやすく伝え、英語ユーザーが情報を探しやすくするようデザインを構築し、スムーズに目的の情報にアクセスできるようにナビゲーションを設計します。

また、レスポンシブデザインを採用し、スマートフォンやタブレットなど、さまざまなデバイスで快適に閲覧できるようにすることも重要です。

デザインにおいては、ターゲット市場の文化や嗜好を反映させたビジュアルを用いることが重要です。

例えば、アメリカ市場をターゲットにする場合は、シンプルで直感的なデザインが好まれることが多いです。

コンテンツ制作

サイト設計とデザインが完成したら、コンテンツ制作に着手します。

コンテンツは、英語圏のターゲットユーザーにとって価値のある情報を提供することが重要です。

製品やサービスの詳細、会社情報、ブログ記事、FAQなど、多様なコンテンツを用意しましょう。

また、海外SEOを施したキーワードを効果的に盛り込み、検索エンジンでの上位表示を目指します。

コンテンツの翻訳には、機械翻訳ではなくネイティブの翻訳者を起用することで、自然で読みやすい文章になります。

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リリース・運用保守・改善

コンテンツ制作が完了したら、サイトをリリースし、運用保守と改善を行います。

リリース後は、必要に応じてサイトの改善を行います。

ユーザーからのフィードバックを活用し、コンテンツの更新や機能の追加を行うことで、常に最新の情報を提供できるようになります。

また、定期的にアクセス解析ツールでユーザーの行動を分析し、サイトの改善点を洗い出すことも重要です。

英語のホームページ制作で避けたいNG事例

ここまで英語のホームページ制作について解説してきましたが、そもそも海外向けのホームページ作成は難しく、予算もかかるものです。

場当たり的に施策を行うと、思わぬ失敗を招いたり、日本サイトにも悪影響がでることがあります。ここからは、絶対に避けたいホームページ制作におけるNG事例を紹介します。

機械翻訳に頼ってコンテンツを制作する

機械翻訳は便利なツールですが、品質の高いコンテンツを制作したい場合には向いていません。

機械翻訳に頼ると、不自然な表現や誤訳が生じやすくなり、読者に違和感を与えてしまう可能性があります。

ビジネスの入口となるWebサイトには一定の信頼性が必要なため、ネイティブの翻訳者を起用することが好ましいです。

ネイティブの翻訳者は文化的背景やターゲット市場のニュアンスを理解しているため、より自然で魅力的なコンテンツに仕上げられます。

日本のホームページのデザインを流用する

多言語Webサイトには、各国のユーザーの好みや使い勝手に合わせたデザインが求められます。

そのため、日本のホームページのデザインをそのまま流用してしまうと、非常に使いにくいサイトになってしまいます。

特にアメリカやヨーロッパ向けの英語サイトを制作する場合は、シンプルで直感的なUI・UXを意識しましょう。

低コスト・短期間で制作スケジュールを組む

低コスト・短期間での制作は、クオリティが犠牲になる可能性が非常に高いため、慎重に検討する必要があります。

特に英語のホームページ制作は、翻訳の関係上多くのリサーチやコンテンツ作成が必要となるため、十分な予算と時間を確保することが重要です。

英語ユーザーが読みやすいコンテンツを提供するためには、翻訳する際に文法や言い回しに注意する必要があります。

しかし、短期間で制作すると間違いが起こりやすく、さらに修正する時間も満足に取れないと、ホームページそのものの信頼性を損なう恐れがあるでしょう。

そのため、しっかりとした計画を立て、適切なリソースを投入することが成功への鍵となります。

優良な英語のホームページ制作会社を選ぶ際のポイント

英語対応のホームページ制作を成功させるためには、適切な制作会社を選ぶことが重要です。以下に、制作会社を選ぶ際のポイントをいくつか紹介します。

自社一貫体制でホームページを制作できる

海外マーケティングに関して豊富な知見を持っている制作会社は、自社で一貫してホームページを制作できる体制を整えています。

自社で内製化した制作チームを持っていることで、コミュニケーションのズレが少なく、迅速かつ効率的にプロジェクトを進めることができます。

企画からデザイン、コンテンツ制作、SEO対策、リリース後の運用保守まで、一貫して対応できる会社を選ぶと良いでしょう。

英語サイトの制作実績が豊富

制作実績が豊富な制作会社は、英語サイトの制作に必要な知識とノウハウを持っている可能性が高いです。

実績を確認する際には、具体的なプロジェクト例を見せてもらうと良いでしょう。

また、機密保持のため公開できない実績が多数ある場合もあるので、一度問い合わせて確認してみると良いでしょう。

豊富な実績がある会社は、さまざまなニーズに対応できる柔軟性とノウハウを持っています。

マーケティングや集客にも対応できる

単にホームページを制作するだけでなく、マーケティングや集客にも対応できる制作会社を選ぶことも重要です。

質の高い英語ホームページを制作したとしても、実際に英語ユーザーに届かなければ意味がありません。

自社の強みを世界に向けて発信するためには、マーケティングや集客に強いホームページ制作会社を選びましょう。

ホームページ制作後のサポートが充実

ホームページはリリース後の運用保守が非常に重要です。制作後のサポートが充実している会社を選ぶことで、サイトの更新や改善がスムーズに行えます。

定期的なメンテナンスの有無やアクセス解析、機能の追加・改善提案など、長期的なサポート体制が整っているかを確認しましょう。

また、どこまでが運用保守の料金内に含まれるのかについても、相談する段階で明確に説明してもらうことが重要です。

良心的な価格設定

英語のホームページ制作の場合は、日本語のホームページ制作よりも予算のかかる可能性が高いため、良心的な価格設定で制作してくれるかも重要なポイントです。

英語のホームページには、ネイティブレベルの翻訳と英語圏に特化したSEO対策や、英語ユーザーが見やすいデザインが必要です。

ホームページ制作の基本料金以外の工程にかかる費用や、追加料金を明確化することが大切です。費用対効果も含め、適正価格で制作できるかを確認しましょう。

英語のホームページで世界中の顧客にアプローチしよう

この記事では、英語のホームページを作るメリットや制作の手順、制作会社を選ぶポイントを解説しました。

英語対応のホームページは世界中の英語ユーザーがターゲットになるため、日本の市場とは桁違いに大きい市場へアプローチできます。

グローバルな集客を目指すなら、適切な対策を施した英語対応のホームページを制作し、海外顧客の拡大を目指しましょう。

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執筆者

八十島 匠(やそじま たくみ)

フリーランスライターとして5年ほど活動したのち、独学でWebマーケティングを学び、大手観光メディアを運営する会社のディレクターに抜擢。旅行・観光系ジャンルを中心に、美容・インテリア・グルメ・ファッション・人材・テクノロジーなど、さまざまなメディアの立ち上げに従事。SNS運用や縦型動画をはじめとした最新マーケティング・海外SEO戦略にも幅広い知見を持つ。

監修者

Kai Wasson(カイ・ワッソン)

日英翻訳で10年以上の経験を持つプロフェッショナル。アメリカマーケティングチームの一員として、多言語コンテンツの制作やローカライゼーションを担当。多国籍企業のマーケティング施策を成功に導くため、ターゲット国の属性や習慣、文化的ニュアンスを理解しながら正確で効果的な翻訳を行う。